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調整委員インタビュー① 弘前大学医学部附属病院
心臓血管外科 教授 福田 幾夫 先生

弘前大学医学部附属病院 心臓血管外科
教授 福田 幾夫 先生

福田幾夫先生 Q1:本研究の意義や本研究に期待することをお聞かせください。

 3週間の初期強化療法が設定されているリバーロキサバンでは、
初期強化療法中に発現した出血事象が安全であるかどうかについてのデータが不足しています。EINSTEIN DVT/PE試験のデータはありますが、海外のデータであり、また使用量も日本人と異なるため、日本人の静脈血栓塞栓症(VTE)患者における抗凝固療法の安全性データが不足しています。特に日本人は出血のリスクが高いため、
添付文書に記載のある用量での出血のリスクや有効性(再発の比較的多い時期におけるVTEの再発抑制)を多数の症例を集めてリアルワールドで検証することを目的とした本研究は、非常に意義のある研究だと感じています。


Q2:先生が本研究の参加医師でしたらどのような患者様をターゲットとして登録を進められるか
   お聞かせください。


 リアルワールドの結果を得るためには、幅広い患者さんの登録が必要であると思われます。
研究の対象薬剤を使用している患者は全て登録を目指したいですが、他の研究との兼ね合いもあるため、末梢の静脈血栓から肺塞栓を発症している重症でない(薬物療法で対処できる)患者が対象になるのではないでしょうか。重症例の場合は、侵襲的手技や線溶療法を実施後に抗凝固療法に移行するケースが想定されます。リアルワールドのデータを得るためには重症例の登録も必要ですが、重症例は出血のリスクが高く、他の薬剤の影響も出やすいので登録は難しいかもしれません。
一方で当院では重症例の肺血栓塞栓症(PE)の患者が多く、血栓溶解療法やヘパリンを処方後に抗凝固療法に移行するケースが多いので、該当する患者が候補になると思われます。


Q3:参加施設の先生方へメッセージをお願い致します。

 研究への参加について同意を得ることに苦労することがあるかと思いますが、日本におけるリアルワールドのデータ創出のため、ぜひとも登録をお願いいたします。 また、登録後の観察データ収集も非常に重要であるため、紹介元の施設に登録患者を戻した場合においては、担当の先生とコミュニケーションをとっていただき、可能な限りデータの収集をお願いいたします。

登録症例数500例到達のお知らせ

平素はJ’xactly Studyにて多大なるご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
本日、本研究の登録症例数が目標症例数の1,000例の半数にあたる500例に到達いたしましたので、ご報告を申し上げます。
引き続き、ご支援、ご協力の程をよろしくお願い申し上げます。

J’xactly Study研究事務局