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参加医師インタビュー② みなみ野循環器病院 院長 幡 芳樹 先生

医療法人社団健心会みなみ野循環器病院 院長  幡 芳樹 先生医療法人社団健心会みなみ野循環器病院
院長  幡 芳樹 先生

Q1:本研究に参加された理由をお聞かせ下さい。

VTEに対して抗凝固療法はいくつか出ていますが、
リバーロキサバンの適切な用量について、強く興味があり、
参加を決めました。安全性・有効性が高い用量の設定は
研究の結果からしか分かりません。VTEに対する至適用量は、
心房細動とは異なることが予想されるため、研究で答えを
探していく必要があると強く感じました。


Q2:患者さんから同意を得る際に心掛けていることを教えてください。

使用する薬剤は、安全性は確保されているが、より適切な用量を設定するためにご参加いただけないか、と説明しています。外来・入院どちらの患者さんも、侵襲的な検査が追加されるわけではないので、研究への参加を気持ちよく受け入れていただけています。


Q3:登録している患者さんに特徴があれば教えてください。

基本的には対象となる全ての患者さんに、研究に参加いただくようしています。軽症の方でも多少リスクがある方でも公平に研究へ参加いただけるよう声をかけています。


Q4:院内の診療体制や連携について教えてください。

外来で見つかるVTEの患者はほとんど私が担当しているので、候補となる患者さんがいたら、そのまま同意を取り、登録しています。入院の患者さんについては、薬剤の情報を薬剤師と共有しており、リバーロキサバンを処方が決まったら、その後患者さんへ研究の説明をしています。


Q5:この研究への期待やメッセージがあれば教えてください。

高用量のDOACを使っても、血栓が残存して血栓除去術を行った患者さんが数名います。出血のリスクを回避しつつ今後、そういった患者さんが増えないようなより適切な用量設定ができたらいいと考えています。
本研究の結果で患者さんにとってもっとも適切な、日本人の用量設定ができるようになってほしいと思います。