成功事例の紹介② 川崎市立川崎病院 血管外科    和多田 晋 先生

川崎市立川崎病院 血管外科 和多田 晋 先生
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①川崎市立川崎病院の紹介
・川崎市川崎区の中で一番大きな病院である。
・病床数は740床、年間の手術件数は
 約6,000件であり、医師は200人以上
 在籍している。

②血管外科の紹介
・血管外科と心臓外科が分かれており、
 血管外科の年間の症例数は300例程ある。
・どの循環器疾患をどの診療科で治療するかの
棲み分けがしっかりとされており、下肢の疾患に関しては全て血管外科が担当し、循環器内科は
胸腔内の疾患のみを担当している。

VTEに関する診療体制
・循環器内科は呼吸循環器管理が必要な急性肺血栓塞栓症のみ担当し、呼吸器症状のないVTEに
 関しては、血管外科が担当している。
・血管外科におけるVTE患者は、年間30例以上はいると思われる。

④症例登録状況
・当院では前任の責任医師のもと、4月から登録開始となったが、登録がないまま5月に
 責任医師交代となり、交代の手続きのため事務局担当者の訪問があった。
・事務局担当者の訪問を機に登録を開始し、現在順調に9例まで登録している。
・先日、目標症例数を10例増やし、今後も積極的に登録を進めていきたいと考えている。

⑤症例登録がスムーズな理由
・診療科ごとの明確な役割分担があるため、対象症例が血管外科に集まる流れとなっている。
・臨床研究支援室の協力が非常に心強い。7年前に発足し、2年前からスタッフが充実して
 しっかりとした体制となった。本研究では、EDCの代行入力を行っている。

⑥同意取得、取得後の流れ
・対象患者に説明し、了承を頂けたら研究支援室スタッフが再度説明する。その後、同意取得し、
 臨床研究支援室スタッフがEDC登録し、代行入力を行うため、自分の負担がほとんどない体制と
 なっている。
・大学病院等の大きな病院であれば、このような支援の体制は取れるのではないか。参考にして
 頂きたい。

⑦質疑応答
Q:当院では、治験は支援スタッフの協力を得られるが、臨床研究は協力を得ることができない。
  事務局から支援を受けることはできるか。(金沢医療センター 遠藤先生)
A: 本研究は、医師主導の臨床研究であり、大変限られた予算で実施しているため、各ご施設へ
  支援を手配する予算がない。大変恐縮ではあるが、少ない研究費の中から、各ご施設で
  代行入力者等手配を頂きたい。(事務局)

先生への支援を充実させる為の環境を提供できず、申し訳ない。研究費の中から代行入力者を
リクルート頂きたい。施設によって体制は異なり、同意取得から入力まで、全て医師一人で
実施している施設もあれば、支援体制が充実している施設もある。引き続きご協力頂きたい。
(平山先生)